グローバル教育で視野を広げる 日本大学第三中学校・高等学校

お知らせとことこ学校訪問記

東京都町田市にある「日本大学第三中学校・高等学校」は、伝統校でありながら、さらなる発展のために「探究学習(自求自探)」「ICT教育」「グローバル教育」を推進しています。この夏「アメリカ体験学習」に参加した中学3年生や、先生方からお話を伺いました。
取材日:2024年10月18日

アメリカ体験学習 ワシントン大学&ロサンゼルスでホームステイの11日間

7/30~8/9 アメリカ体験学習に中学3年の45名が参加
アメリカ体験学習に参加した鈴木さん(左)と清水さん(右)
アメリカ体験学習に同行した梅野先生

━━前半に滞在したワシントン大学での生活を教えてください。

清水さん ワシントン大学の敷地内にある学生寮に2人1組で宿泊しながら、午前中は英会話の授業、午後は航空博物館の見学などにも行きました。大学はとても広かったです。校内の建物も一つひとつがすごく大きくて自然も豊かでした。朝晩は気温が20度ほどで過ごしやすかったです。芝生のキャンパスでドッジボール大会や朝練をしたのもいい思い出です。

鈴木さん 私はランチタイムに大学の食堂に行って、スタッフに英語で注文した経験が印象的でした。パスタやチーズの種類がすごく多くて、チーズの味の違いもよくわからないし…最初は苦労しました。自分が想像していた味とは違うものが出てきたりして(笑)。

梅野先生 5日間ワシントン大学に滞在する間、生徒たちは驚くほど食堂でのオーダーも上手になりました。集中力と吸収力がすごいと感心してしまいました。

━━ワシントン大学ではどんな英語の授業を受けたのですか?
梅野先生 ワシントン大学の授業は体を使うものが多かったです。ジェスチャーで表現している英単語を当てることから始まり、ゲーム感覚でアウトプットのきっかけをたくさん作ってくださいました。ネイティブの先生+学生チューターがクラスにつき、休み時間や昼食時を含めて、英語を試そうとすればいつでもできる環境でした。

清水さん 私は英語が得意で、三中の英語の授業も好きです。ワシントン大学の先生の英語も自分が思っていたよりわかりました。これは実際に現地で体験してみないとわからないことだったので、この体験学習は自分にとってとても励みになりました。

後半はLAに飛行機で移動し、ホームステイで異文化体験

━━ホームステイではどんな会話をしましたか?
鈴木さん 私がお世話になったのは、家にたくさん家族の写真を飾っているご家庭でした。写真を見ながら家族についてゆっくり話をしてくれました。私も家族についてもたくさん聞かれたので、一生懸命説明しました。

梅野先生 前半の大学での生活と違い、ホームステイ先では生徒たちは「何事も自分たちの力でやるしかない」状況になります。食事・洗濯・戸外でのアクティビティなど生の英語でのコミュニケーションに奮闘し、積極的に取り組んだようです。生徒達が自分自身を成長させるとてもいい経験になったと思います。

━━「ドジャー・スタジアム」で大リーグ観戦をしたのですか?
清水さん ホームステイ先から1時間ほどバスに乗って「ドジャー・スタジアム」に到着しました。スタジアムは階段が多くて移動がなかなか大変でしたが、2階席でみんなと一緒に盛り上がって観戦ができました。

「ドジャー・スタジアム」に到着。
野球場としては世界最大の約5万6000人収容。

━━大谷翔平選手は見られましたか?
鈴木さん 「ドジャース対フィリーズ」の試合を観戦し、8回に大谷選手がホームランを打って大歓声でした。(1打点・1盗塁・2塁打・1ホームランの大活躍!)大谷選手が、確かにそこに存在しているとわかる距離で見られました。帰国してからもドジャー・スタジアムが何度もテレビに映るので、あの感動を日本でも思い出すことができます。

ビッグサイズのドジャードッグも販売。

ボランティア活動も行う

SDGsのフードボランティアで野菜や果物の選別を手伝う。

━━「アメリカ体験学習」で一番印象に残ったことは?

サンタモニカビーチ&ハリウッド見学も行う。

鈴木さん ロサンゼルスの「ディズニーランド・パーク」に友達と一緒に行けたことです。1955年に誕生した世界初のディズニーパークです。自分たちで計画を立ててパーク内を自由にまわることができましたし、カリフォルニアらしい景色の中で、アトラクションにもたくさん乗ることができました。一緒に行った友達とは、帰国してからも校内で英語を使ったりしています。私は英語が得意なほうではありませんでしたが、この体験学習をきっかけに以前より英語が好きになり、学校の勉強も頑張っています。

ディズニーは創立100周年を迎えた。

清水さん この体験学習で、自分の英語がけっこう通じることがわかり、とても嬉しかったです。英語は自分的にも頑張っているので、何かの形で将来英語を活かした職業につきたいという思いがさらに強くなりました。

生きた英語を身につけ、世界で通用し社会に貢献できる人材の育成

国際プログラム担当 高校教頭 鈴木 教郎先生

世界の人口が約80億人に対して、日本の人口は約1億二千万人です。これからは英語をコミュニケーションのツールとして、日本でも海外でも通用し、社会に貢献できる人材を育てていく必要があります。日本大学第三中学校・高等学校では、学生時代に生きた英語に触れ、世界を体験できる複数のプログラムを用意しています。積極的に参加を希望する生徒が多く、とても頼もしく感じています。

日本大学第三中学校・高等学校 グローバル教育

アメリカ・カナダ体験学習
中学3年生対象 夏休み中11日間
前半は広大なワシントン大学の学生寮に滞在、後半はホストファミリー宅にホームステイ。本場のディズニーランドでフィールドワークも体験します。

●オーストラリア体験学習 現地校と姉妹校提携
高校1年生対象 夏休み中16日間
シドニー郊外にある名門私立学校であるMacarthur Anglican Schoolでホームステイプログラムを行って25回目になります。2019年には姉妹校提携も行い、交換留学生を本校の家庭でも受け入れ、相互交流を図っているのも特長です。2025年には高校2年生が夏休みを利用して7週間のプログラムも開始する予定です。

シンガポール修学旅行
高校2年生対象(選択制)5日間
シンガポールでは現地の学生とともに、多くの民族と文化が共生する社会を体験し、水政策・緑化政策・都市計画について学びます。

ケンブリッジ大学での研修(日本大学主催)
春休みの「イースター・プログラム」
夏休みの「サマー・プログラム」
全国の日本大学付属校から選抜された生徒たちが、日本大学の学術提携先である世界有数の名門校ケンブリッジ大学で特別な17日間を過ごします。

日本大学第三中学校・高等学校のキャンパス案内

2024年5月グラウンドに水はけのよい人工芝を導入。

━━グラウンドが人工芝になっていかがですか?

鈴木さん 以前は雨が降るとグランドがぬかるむこともあったのですが、人口芝になって水はけも良く、雨の翌日でも使えるようになりました。足を踏み入れた感じも厚みがあってしっかりしています。

人工芝になったグラウンドで。

9月28日・29日に行われた「三黌祭(文化祭)」の飾り付け

絵画工芸部による文化祭の作品。竜宮城と亀がモチーフ。

購買(サンカフェ)内に「ファミリーマート」がオープン

購買(サンカフェ)内に2024年5月「ファミリーマート」がオープン。
「ファミリーマート」にはスタンド席もあります。

図書館と図書館内にある学習スペース

約5万冊の書籍が電子管理されている図書館。
図書館内学習スペース。150席あり、生徒たちが自由に利用できる。

━━日本大学第三中学校に入学したきっかけを教えてください。
清水さん 勉強や部活だけではなく、中学時代には色々なことを経験したいと思っていました。日大三中は、行事が他校より多いと感じて入学を決めました。芸術鑑賞で能やミュージカルを観に行って、普段と違う世界を見ることができて刺激になります。

鈴木さん 学校見学に来た時に、校舎やグラウンドが開放的でいいなと思ったのがきっかけです。

━━学校の先生や勉強について教えてください。
清水さん 気さくな先生が多いです(笑)。職員室は生徒の出入りが自由で、昼休みや放課後は、職員室に行って質問している生徒がたくさんいます。

鈴木さん 数学は「チーム・ティーチング」で、1クラスに複数の先生が来て指導してくださり、手を挙げればすぐに質問できるので、わからないところをそのままにしなくていいです。

━━これから受験をする小学生にアドバイスをお願いします。
清水さん いくら受験勉強をしても、不安な気持ちはあると思いますが、「今まで勉強してきたのだから大丈夫」と自信を持って試験に臨んでください。

鈴木さん 過去問をできるだけ多く解いて、苦手なところを確認しておくといいと思います。

創立100周年に向けた日大三ビジョン

校長 樋山 克也 先生

2029年の創立100周年に向けた記念事業のひとつとして、2024年5月グラウンドに人工芝を導入しました。全面が人工芝になったことで、安全性の向上はもちろん、体育の授業の活発化、部活動のさらなる活躍が期待できます。

教育の面では、改革を3つのカテゴリーに分けて推進しています。それは、「探究学習(自求自探)」「ICT教育」「国際交流」です。

「探究学習(自求自探)」は、自ら課題を発見するところから始まります。調査をしたりデータを集めて論理的に思考を重ねていく必要があります。本校ではオリジナルテキストを用いて課題解決のためのスキルを習得していきます。

「ICT」教育では、インフラ環境のさらなる整備も行います。生徒たちは一人一台タブレットを持ち、通学時間や図書館・放課後など「いつでもどこでも」勉強ができる環境です。ただし、タブレットはツールですので、マナーやモラルも大切に教育しています。

これからの社会は複合的な学びが必要になってくるのではないでしょうか?「勉強・行事・部活動」を教育の三本の柱としてバランス良く教育し、探究学習や国際交流なども含め、色々な可能性を引き出し、チャレンジ精神を持って広い社会に出ていけるような生徒を育てていきたいと思います。

「自ら求め、自ら探る」人への成長を促す「探究学習(自求自探)」を推進

高校から始まる「総合的な探究の時間」は独自カリキュラムを採用

高校教諭 榎本 俊介先生に「探究」の学びについてお話を伺いました。

高校教諭 榎本 俊介先生

高校1年の前半では観察力、批判力、仮説を立てる力、キーワードを掘り下げる力などを、本校のオリジナルテキストを用いて習得します。後半期は、グループで「企業インターンワーク」に取り組みます。企業が現在進行形で取り組んでいる課題です。例えば「離島の活性化に貢献するイベントの企画」ですとか「小学生がコンビニエンスストアで笑顔になる取組みを考える」などがあります。本校は2022年プログラム参加1年目にして全国大会に出場し、プレゼンテーションを披露することもできました。

2022年 「企業インターンワーク」全国大会の様子
堂々としたプレゼンテーションを披露することができました。

高校2年生ではゼミに所属し、個人ごとに設定したテーマに取組みます。テーマ設定はとても重要です。例えば、「もし自分が宗教二世だったら、親の献金問題をどう解決するか?」というテーマを掲げた生徒がいますが、なるべく「自分ごと」にできるよう工夫しています。探究発表会では7分程度のプレゼンテーションを行います。

これまで学習に前向きではなかった生徒が、探究の課題に何度もチャレンジしたことで、粘り強く学ぶ姿勢ができ、他の教科の学習においても進歩がみられるようになりました。

研究成果の発表は全校生徒の前で行なわれ、全生徒の投票にもとづいて受賞チームを発表しますので、発表会は聞く側にとっても学びの多い機会になります。

私立大学受験 総合型選抜につながる「探究」の学び

2023年の全私立大学入学者のうち、半数以上が総合型選抜と学校推薦型選抜で入学しています。この3年でこの割合は増加傾向にあります。今後は、探究の成果を武器にして、総合型選抜を利用して希望進路を実現する生徒が増えていくことを期待しています。

他大学受験もサポートする大学付属型進学校

生徒が「行きたい大学」への進学をサポートし、国公立大学、早慶上理、GMARCHなども多数合格しています。

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学校基本情報
住所:東京都町田市図師町11-2375
アクセス:小田急小田原線 JR横浜線「町田」駅、JR横浜線「淵野辺」駅、京王相模原線・小田急多摩線・多摩都市モノレール「多摩センター」駅よりバス。
電話:042-789-5535