日本大学豊山中学校・高等学校「学校訪問れぽ②」人気急上昇中の大学附属男子校を訪問

とことこ学校訪問記

志願者激増の理由はどこにある?その秘密を徹底調査!

日本大学の正付属校で唯一の男子校であり、2021年の中学入試では男子校志願者数人気ランキング第2位にもなった日大大学豊山中学校・高等学校におじゃましました。

取材日:2021.10.26(金)

超駅近!都心にありながら緑豊かな環境で学ぶ男子校

学校があるのは東京メトロ有楽町線の「護国寺」駅1番出口からなんと10秒!雨が降っても傘いらずの超駅近物件、もとい学校でした。

文京区大塚にそびえ立つ校舎は地上11階・地下2階というスケールです。護国寺の広い境内に隣接していて、緑にも恵まれています。

約2,300人の男子がこの校舎で学び、今年、東京2020オリンピック800mフリーリレーの第一泳者、柳本幸之介君も高校3年に在校中です。

校舎の入り口にオリンピックのユニフォームが飾ってありました。

訪問したのは学園祭前日
生徒たちの様子は…?

取材に訪れたのは学園祭である「豊山祭」の前日。各教室で生徒たちが最終調整に追われていましたが、広報の田中先生に「誰にインタビューしてもいいよ!」と言われ、突撃インタビューに出発。

田中先生による学校説明会動画「男子が成長する瞬間」(テキストつき)はこちら

まず最初に入ったのは鉄道部の教室。東京駅のような駅舎をぐるりと囲む線路の周りには家やバスターミナルなどとてもリアルなジオラマが広がっています。中学3年生の吉田君に話を聞きました。

―これはどうやって作ったの?

吉田君 これは「JR東日本高崎線深谷駅」なんですが、 この駅のレンガひとつ、窓の細い枠一つひとつすべてみんな自作しました。自分たちで素材を選び、設計し、部品を切り出して、組み立てて塗装します。最初は基礎工作から始めて、卒業するころにはみんな器用になっています。

―来年は高校生だけれど、学校生活の方はどうかな?

吉田君 今は中学3年生なので、高校に全員が確実に上がれるように、苦手分野の克服など先生方が丁寧に授業をしてくれます。共感できる仲間もたくさんいてこの学校に来てよかったと思っています。

「文化部も運動部も仲がよくて、みんな好きなことを好きなだけやれる学校です。鉄道好きな人はぜひ入部待っています!」と吉田君(写真中央)


続いて訪れたのは4万冊の蔵書がある図書室。生徒がリクエストした本もたくさん揃えているそうです。そこで出会ったのは、中1の放送部の仲良し二人組元木君と瀬谷君。

―どうして放送部に入ろうと思ったの?

元木君 部活のオリエンテーションで機材をいじっている先輩を見て、面白そうだなと思って話しかけたらすごく詳しく説明してくれて。「ここならやっていける!」と直感的に思って入部を決めました。

瀬谷君 僕は学校の昼休みや帰りの放送などもするので、みんなの役に立てるかなと思って入部しました。

先輩は昨年12月「NHK杯全国放送コンテスト」(※presents#放送部チャレンジ)に出品して『コロナ時代の1年生』がNHKの番組「ティーンズビデオ2020」で紹介されたそうです。

―男子校の学校生活はどう?

元木君  みんなノリがよくて、気軽に話せる友達がたくさんできました。女子がいると話せないことも話せるっていうか、とにかく気が楽です(笑)。それから先生がとにかく面白いから授業が楽しいです。

「夏休みのあと、コロナで学校が始まらなかった時はホントに早く学校に来たかった」という二人。


次は生物部の展示教室へ。生物部は高校生のみの部活動で(中学生は理科部)、現在は14種の生物を飼育しているそうです。オレンジ色の綺麗なヘビを愛おしそうに撫でる部長の中道君にお話を聞きました。

―生物部に入ったきっかけは?

中道君 中3の時、豊山の文化祭で生物部の活動を見させてもらったんですけど、その時フクロウがいたんです。それでいいなあと思って入ってきたら、生徒のペットだったっていう(笑)

でも顧問の先生が寛容で、基本どんな生き物でも飼っていいよと言ってくれるので、すごく自由にやらせてもらっています。

「目が白くなっているのわかりますか?もうすぐ脱皮する兆候なんです」と中道君。

―高3ということはもうすぐ大学進学だね

中道君 はい。高校に入学したときは海洋系の学部に行こうと思っていたんです。だけど生物部でイモリなど両生類の生態を学ぶうちに、水質は森林環境にすごく影響されることに気づいて考えが変わりました。

大学訪問で先輩たちの話も聞き、日大の生物資源科学部に行くことに決めました。両生類の生態系や動物の環境循環などそこから学べたらいいなと思っています。

生物部の生き物は当番を決めて、みんなで餌やりや体調管理を行う。


豊山男子を支える先生たち

さて、お次は先生方にもお話を伺いました。まずは中学1年生を担任している中川こう先生。

―日大豊山で過ごす6年間で生徒はどんな風に成長していきますか?

中川先生  私は中1の担任をする前は高3を担任していました。こう導いていけばいい成長ができるといったゴールの姿が見えています。それぞれの生徒が個性を生かし尊重しあえる成熟した男性に成長できるように目を配っています。

この学校では、自分が将来進みたい道を選ぶうえで、多様性そのものがあります。部活動でつながっている仲間、好きなことが同じ仲間、色々な職業についた先輩。その姿にふれることで、自分の目標をみつけ進んでいけるよう、指導しています。

顧問を務める物理部の生徒たちと中川先生(右から3番目)


いよいよ校舎の最上階、11階のプールに来ました。インターハイ全人未到の4連覇の水泳部には部員が200人いるそうです。そこで水泳部顧問の安村亜州あしゅ先生にお話を伺いました。

―2020東京オリンピックに出場した柳本くんも部員なんですね?柳本くんのオリンピック出場時の様子や感想を聞かせてください?

安村先生 外国の選手の体格に、幅だけでなく厚みもあることに少し圧倒されたと言っていました。800mフリーリレーの第一泳者をまかされて、「チームのために力を発揮することはできた」と話していました。彼は入部してから着実に力をつけた生徒です。

水泳部は部活だけでなく、勉強も頑張る生徒も多く、法学部に進学する生徒も多いです。

―それにしても最高に眺めのいいプールですね!このプールは授業でも使うのですか?

体育の授業で一年中使っています。プールの水は塩素を使用していないので、災害などの非常時は生活用水にもなります。スカイツリーも見えて、こんなに眺めのいいプールは僕も見たことがありません(笑)

「水泳は個人スポーツのように見えますが、チーム練習でみんなで頑張ることにより、一人一人のタイムが上がっていきます」と安村先生。


最後に、校内を案内いただいた田中先生にお話を伺いました。

―本日はありがとうございました。生徒さんが本当にしっかりしていて驚きました。

田中先生 先ほどご覧いただいたクラブ活動にしても、授業でもイベントでも、女の子がいたらすごく楽なんです、男子って。成長過程も男女で違いますし。でもここには頼れる身近な異性はいない。男子だけで育つ環境の中で、自分たちの力をどれだけ発揮できるのかということが重要だと思います。それと同時に、普段どれだけ身近な異性に頼っていたかということを、別学だからこそ学ぶことができるんじゃないかと思います。

―最後に受験生にむけて一言お願いします。

田中先生 今はまだこれという将来の進路はないと思うし、今決める必要もないと思う。それが見つかるきっかけは実は学習面じゃなくて部活動や、友達と向き合う瞬間から生まれるのかもしれない。でもそのチャンスが訪れた時に、どんな方向へも進路が選択ができる環境を提供できるのが日大豊山だと思います。ぜひ学校見学へ来てください!

田中先生の学校説明会動画(テキストつき)はこちら↓

「 私が何を言うよりも、一度学校に来てぜひ生徒たちを見てください。男子は男子校!で間違いないです(笑) 」と田中先生。

取材後記

日大豊山の学校説明は「進学相談.com」のオンラインで何度も聞いていました。

田中先生がいつも熱く語られる「うちは運動部と文化部でも仲がいいんですよ。でもお互いに好き勝手やってるんじゃないんです、それぞれの個性を認め合っているんです」という言葉。

今回の学校訪問で、最初に出会った生徒の口から同じ言葉が出たことには本当に驚かされました!

文化祭前日の教室でたまたま出会った生徒からです。田中先生のトークが実証された瞬間です。

みんな楽しそうで、突然の質問にも真っ直ぐに答えてくれる。それから先生と生徒の関係がすごくいいことも伝わりました。先生との距離もすごく近い。

部活動を通し、自分の進むべき道をしっかり考えている高校生も印象深かったです。

「お母さんから離れて、同じ男子の中でもまれながらも真っすぐに自立していく息子を見てください」。

これも田中先生がよく説明会でお話しされていることです。「ここなら、わが子をおまかせして大丈夫そう」と感じました。

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